どんな仕事も、基本的には絶対的な「正解」なんてものはないわけです。
先のことなんて分からないし、不確定要素だらけだし、
それでもその中で、可能な限り最適な意思決定を繰り返していかなきゃいけないのです。

こういう世界で、僕から見て「仕事ができる」人とそうではない人との違いは、ひとえに「想像力」にあるのではないかと思います。

例えば、タスク管理スケジュール管理の様子を見れば分かります。

1か月後に、大事なプレゼンをすることになったとしましょう。

資料の内容に必ず盛り込まないといけない項目は何だろうか?
それを提示するためには、根拠としてどんな情報が必要だろうか?
そのために今不足している情報があれば、ヒアリングをしたり、調査をしたりする必要があります。

資料を作成するのに必要な時間はどれくらいでしょうか?
その時間を見越して、作成に必要な情報はその前に揃えておかなければなりません。
プレゼンの前に、上司にレビューしてもらうとしたら、その時間も確保しておかなければなりません。
忙しい上司のスケジュールは先に押さえておきましょう。

プレゼンの目的は、ゴールは何でしょうか?
聞き手は誰でしょうか?前提知識はどれくらい持っているだろうか?
どんな課題を持っているだろうか?どんな質問をされるだろうか?
聞き手に何らかのアクションを起こしてもらうのが目的なら、相手がそれに踏み切るために、どんな情報があれば十分でしょうか。

とにかく、いろんなことを想像します。
起こり得るトラブルも、できるだけたくさん想像します。
その上で、今からやるべきタスクを洗い出し、それぞれをいつまでにどういう順番でやればいいのかを整理します。

未来を正確に予知するということではありません。
そんなことは、一部の超能力者を除けば不可能です。

「もし××だったらどうするか」と、ひたすらにイメージを広げるのです。
可能な限り多くの様々なシチュエーションを妄想するのです。

もちろん、知識や経験の量は重要です。
ただし、それらが足りないこと自体は、さほど問題ではありません
「もし××だったらどうすればいいか」を考えても分からなかったら、
Webで調べるなり、本を読むなりればいいですし、あるいは、身近にいる知識や経験を持っている人に聞けばいいだけです。

想像ができていなければ、調べることも質問することもできません。
想像ができていれば、予め何らかの対応策か予防策を用意しておくことができます。
少なくとも、「何か」が起こった時にまずそれを受け止める心構えができます。

想像ができていなければ、何が分からないのかも分からないままです。

普段から想像力を養っていけば、その広さも精度も上がるはずです。
その積み重ねが、きっと大きな差を生むのでしょう。

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