海と鳥

みなさんはGrammarlyというアプリケーションを知っているでしょうか。

私がこのアプリケーションを知ったのは二年前。

海外の大学院の授業用レポート(英語)をグループワークで作成していたときに友人に勧められました。

それ以来、全レポートを作成するときにお世話になり、今でも修士論文を書くのに利用しています(修士論文用で私は課金しました)。

それでも無料で使える範囲で十二分に活躍してくれるGrammarly。

その使い勝手を今回はお伝えします。

Grammarlyでできること

無料版のGrammarlyでは誤スペルの訂正、aやtheの抜け落ちや使い分けのチェック、名詞や動詞の単複のチェックができます。

そのほかにも、過剰なスペースの削除やコンマの挿入、コンマやセミコロンの使い分けなどの自分でチェックするのが難しい細々としたところも見てくれます。

こういった小さなスペルミスなどは先生方に読んで頂いても見つけることができないことがあるため、システマティックに行ってくれる機械が重宝する場面です。

またこのアプリケーションはネット上でFirefoxやGoogleChromeのアドインとして使えるだけでなく、ダウンロードしてアプリケーションとして、あるいはOfficeのワードやOutlookなどと連携させて使うことができるのも魅力です。

自分はもっぱらワードでの利用が多いので、ワード利用の際の雰囲気を見て頂ければと思います。

Grammarlyを使ってみよう。

Grammarlyをこちら(Grammarly for Microsoft® Office)からインストールしてもらったら、英文で書かれたファイルをワードで立ち上げます。

ちなみにアドインやデスクトップ上のアプリとして使いたい場合は下の2つからダウンロードできます。

今回は下の英文でGrammarlyを使ってみましょう。

これは私が以前作成した
「ポーターの5つの力でドイツのワインマーケットを分析した」
というレポートの文章です。

左の緑のアイコンからGrammarlyを立ち上げると下のように右に訂正欄、上部に訂正箇所の総数とタイプが表示されます。

これはプレミアム版なので(月払いで3000円程、半年、年間ではもっと安い)訂正タイプの種類が多いですが、無料版でも十分間違いを指摘してくれるかと思います。

上の文章であれば、whichの前にコンマを入れること、前置詞のbyがおかしいことなどが指摘されています。

そして例えばこのbyの箇所であれば、右の訂正欄の”by”の部分をクリックすれば”on”が正しいということが表示され、そのまま訂正までしてくれます。

これをブラウザ上で機能するようにしておけばGmailで英語を打つときも文法や細かなチェックをしてくれるので、書く際に冠詞などに気を使わなくて済みます。

もちろん訂正のない文章を書けるに越したことはないのですが、言語は手段です。

使えるものはどんどん使っちゃいましょう。

それはそうと以前の私はこれで十分満足していましたし、それで事足りていました。

ただ修士論文を書くにあたっては少し不安があったので、プレミアム版に課金することになったのです。

プレミアム版でできること。

そもそもなぜ少し不安があったのかということについてお話しますと、無料版Grammarlyは、
「もしプレミアムにしたら追加でこれだけ訂正するよ!」
みたいな数の表記があるのです。

それが100も200もあったので、これはさすがにしないといけないような気がしたのでした。

ただ蓋を開けてみればこのプレミアム版は個人的には失敗と言わざるを得ませんでした。

訂正箇所はコンマ、コンマ、コンマ。

受動態の文章は好ましくないとして書き直しの提案。
上の画像でいうところの“was not conducted”の訂正ですね。

あとは頻出語彙の置換の提案。

こちらも文意に沿うわけではないので、自分で判断して置換するかどうかを決めなければならないし、文章のニュアンスが変わるような置換を提案してくることもしばしば。

比較的使えてよかったかなと思えた機能は、
訂正の方向性(私の場合はGeneral Academic)が決めれたり、 Plagiarism(剽窃)の%を示してくれることぐらいでした。

剽窃は昨今問題になっているコピペの防止になるもので、意図せぬ剽窃を防ぐという意図でチェッカーが付いているのです。

ちなみに剽窃はインターネット上の文章データベースと照合して検出しており、もし同じ語の並びを検知した場合には、そこに下線が引かれ右側の欄に訂正が提案されます。

またウェブブラウザ上のアプリではこんなレポートも出してくれます。

この文章全体の評価として読みやすさ(Readability)、ワードカウントの機能などが付いています。

またこの下の欄にもVocabulary(語彙)という項目があり、語彙の多様性や常用英語5000語以外の単語の構成割合などが 表示されています。

またそれらのトータルのスコアがここにある54です。

この文章は訂正箇所がまだまだ残っているような状態なのでスコアが低いですが、Grammarlyの訂正をしっかりと行えば80ぐらいにはなるかと思います。

そういう意味では修士論文用という状況で使ったのは悪くはなかったのかもしれません。

しかしいずれにしても無料でカバーできる範囲がかなり大きいため、普段使いなら無料版を使うことをオススメします。

導入の簡便さから、ユーザビリティまでうまく作られているので、もし今英語で文章を書く予定がない方でも忘れないうちにインストールだけしとくのもいいと思いますよ。

ということで再度リンクを。

是非みなさまも機会があれば使ってみてくださいね。

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